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子どもの腕(うで)の脱臼
肘内障(ちゅうないしょう:子どもの肘の脱臼)

 乳幼児期に起こりやすい肘の脱臼(正確には橈骨頭亜脱臼:とうこつとうあだっきゅう)です。
 7歳ぐらいまでの肘の関節は、その関節を構成する橈骨(とうこつ)という骨の関節端の形状が不完全な形をしており、橈骨を支えている橈骨輪状靱帯 (とうこつりんじょうじんたい)から逸脱しやすくなっています。そのため腕を捻ったり、ひっぱたりすると簡単に脱臼を起こしてしまいます。一度脱臼を起こすとくせになりやすいのですが、小学生ぐらいになると橈骨の形状が成人の形に近くなるので脱臼しにくくなります。

 肘内障の原因
 だれかに不意に手や腕をひっぱられたり、転倒して手を突いて発生します。また、場合によっては寝返りの動作で腕が捻れた際に脱臼することもあります。

 肘内障の症状と病態
 脱臼した腕は、肘が伸びた状態で下垂し、曲げられなくなります。肘を軽く曲げようとすると痛みが強くなり子どもは泣き出したり顔をしかめたりします。痛みは、肘の外側を中心に起こり、時には手首や肩などに放散痛(ほうさんつう)を起こすこともあります。このため肩や手首がはずれたなどと訴えて来院する場合もあります。
 圧痛は、肘の外側の橈骨頭(とうこつとう)に一致した部分に触知します。肘の外側には2つの小さな骨の出っ張りを触れることができます。この2つの出っ張りは肘を伸ばした状態で直列しており、間に関節の隙間のへこみがあります。上腕側の出っ張りは上腕骨の外顆(がいか)という骨の出っ張りです。前腕側の出っ張りは橈骨頭になります。この橈骨頭を押えると圧痛(押した痛み)を訴えます。
 肘内障は、脱臼といっても完全脱臼とは異なり、亜脱臼(あだっきゅう:不全脱臼ともいう)という状態になります。右図では、省略していますが、関節全体を関節包 (かんせつほう)という線維性の組織で覆われており、さらにその上に内側側副靱帯(ないそくそくふくじんたい)、外側側副靱帯(がいそくそくふくじんたい)、橈骨輪状靱帯 (とうこつりんじょうじんたい)などが補強しています。一般的に完全脱臼は、関節包を突き破り関節包の外へ骨の関節端が逸脱しますが、肘内障では関節包を損傷することなく、その上を補強する 橈骨輪状靱帯の支えから、橈骨の関節端が関節包内で少しずれた不完全な脱臼状態、すなわち亜脱臼となります。従って、脱臼の中では比較的損傷程度の少ない軽度のものといえます。

 肘内障の治療
 通常は、片方の手で肘をしっかり支え、もう一方の手で脱臼した肘を強制的に屈曲すると整復されます。整復されると肘を支えた手に「コツン」といった整復音を感じ、それと同時に痛みが消えて肘が動くようになります。
 応急処置を試みても症状が改善されないようであれば、 無理に整復動作を繰り返すことはせず、近くの接骨院や整形外科で診察・治療を受けてください。

 

肘の頭骨輪状靭帯略図
 

肘内障の状態略図

 

 肘内障の場合、正しく整復されれば痛みは消えて動かせるようになるため、しばらくすると患者は何事も無かったように普通に腕を使い始めます。いつまでも痛がる場合は、正しく整復されていない場合がほとんどです。その場合は、肘をきちんと曲げることができません。尚、肘がしっかり曲がるのに痛がっている場合は、脱臼時の外力が強くて、関節周囲の靱帯などを痛めているか、もしくは脱臼ではなく、骨折の場合もあります。もしも、原因が転倒などの強い衝撃であるとき、あるいは、痛めた現場を見ておらず原因がはっきりしていない場合は、肘内障と思い込んでいて実は骨折だったという事もあります。

 肘内障の予後
 脱臼が整復されるとすぐに腕が使える状態となります。ただし、整復されてから4〜5日の間は最も再脱臼を起こしやすいので 、自分で意識して動かすのは、大丈夫ですが、患部に他動的
(注)な外力を加えないように注意してください。 また、習慣性の場合は、4〜5日間の包帯もしくはサポーター固定をするのも効果があります。
 本症は、習慣性となりやすいのですが、成長とともに脱臼しにくくなり、例外はありますが一般的に小学校2年生ぐらいになれば発症しなくなります。

(注) 他動的にとは、本人以外の誰かに腕を引っ張られたり、捻られたりすること。

 

 

※ 放散痛(ほうさんつう)と関連痛(かんれんつう)
 患部の痛みは、時に患部とは全く別の部位にも感じることがあります。 身体各部に分布する神経は、脊髄から枝別れしています。この脊髄から直接枝分かれした部分を神経根といいます。患部に分布する感覚神経が痛みなどを感じて脊髄へその信号を送ると、同一の神経根に集まる他の神経も興奮して痛みが起こっているかのように感じてしまうことがあるのです。従って、患部に分布する感覚神経と同じ神経根から枝分かれした別の感覚神経が受け持つエリアにも痛みを感じてしまうことがあります。このように患部ではない部位に患部からの刺激に関連して起こる痛みのことを関連痛といいます。一方、同一の感覚神経が受け持つエリア内で痛みが拡散して感じる場合は放散痛といいます。この場合多くは、患部より末梢の同一神経支配エリアに痛みが放散します。
 同一神経根から分布するエリアを神経根領域といいます。また、この領域は神経根性感覚支配領域(デルマトーム:皮膚の感覚神経)、腱や骨の神経根性支配領域(スクレロトーム :腱や骨の感覚神経)、筋肉の神経根性支配領域(ミオトーム:筋肉の運動神経と感覚神経)がそれぞれあり、通常骨折や脱臼などではスクレロトームの領域で痛みが放散すると考えられます。

 

 

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Copyright © 2012 秋元接骨院 秋元 英俊 最終更新日2016年9月21日
 
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