症状
@ 圧痛点
膝蓋腱炎:膝蓋骨下端の膝蓋靭帯(膝蓋腱)付着部に圧痛が存在します。
大腿四頭筋腱炎:膝蓋骨上端の大腿四頭筋腱付着部に圧痛が存在します。
A 膝関節可動域:通常は可動域の制限はありませんが、腹臥位(うつ伏せ)で膝を屈曲すると疼痛を誘発することができます。また、痛みの強い場合はその際にお尻を持ち上げて痛みを回避する姿勢(尻上がり現象)となることもあります。
B 運動痛:動き始めやウォーミングアップ中の痛みを訴えることが多く、運動中は消失することもあります。病状が悪化すると運動中は疼痛が強くなる傾向が
見られます。また、痛みは安静により軽快します。
C X線像:異常を認めないことがほとんどです。成人では、石灰化像や骨棘などが見られることもあります。
治療と予後
患部の安静が基本です。患部以外の部分は運動を許可しても大丈夫ですが、テーピングやサポーターなどで患部を保護することも必要です。復帰に際しては、患部のウォーミングアップとクーリングダウン(アイシングなど)を指導し、炎症の再発を予防します。
O脚、X脚など下肢のアライメント異常がある場合は、再発を繰り返すことがあるので、運動時に履くシューズにアライメントを補正するウエッジソールやインソールなどを挿入すると効果があります。
回復が見られない場合などの慢性例では、整形外科の手術を行うこともありますが、成長期では手術に至るような例は無いと思います。 |
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ジャンパー膝の圧痛点
膝蓋骨上端と下端の腱・靱帯付着部
(●は大腿四頭筋腱、●は膝蓋靭帯の付着部)
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