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子供の足首の骨折
足首の骨端線(こったんせん)損傷
(足関節部骨端線損傷)
 成長期では足関節を構成する脛骨と腓骨が、足の捻挫などにより骨端線(成長軟骨部分)を損傷することがあります。 損傷の程度が軽いものでは、レントゲン検査でも分かりにくく、捻挫と診断されるようなものから、明らかに骨折している重傷なものまで、その様態は様々です。
 この骨端線を損傷すると、骨端線が閉鎖して成長が止まることもあるので、損傷の形態や程度により対処方法が分けられています。

1. 成長期の足関節の構造的特徴
 足関節を構成する脛骨及び腓骨の遠位端には成長軟骨層があり、骨端核を中心に成長と共に成人の骨へと変化していくのですが、骨端部分が成人に近い状態にまで完成されても、脛骨と腓骨の長径成長 (長さの成長)が終了するまでは、骨幹と骨端の間に骨端線が残存します。骨端線部分は完成された骨よりも強度が弱く、外力による影響を受けやすい部分のため、強い外力の働いた捻挫や衝撃で骨端線損傷を起こしやすいといえます。

2. 足関節部骨端線損傷の病態と治療及び予後
 足関節部骨端線損傷の原因は、足関節の捻挫や高所より飛び降りた際の踵からの突き上げなどで起こります。
 骨端線損傷は、骨の骨端線部分、及びその周囲に起こる骨折です。従って、その治療方針を決定する際に、問診による受傷機転(捻る方向など外力の働く向き)の聴取と 、レントゲン検査などによる骨折型(骨折の形状と骨折線の位置など)を確認し、その情報を基に専門的な骨折の分類法を用いて判断します。この分類法にはSalter-Harrisの分類法を一般的に採用していますが、詳細は専門的になりますので省略し、ここでは病態の概要程度で解説します。
 以下に、いくつかの症例パターンの略図を掲載しています。このような様々な骨折タイプにより、それぞれ治療方法や予後の判定が異なってきます。
 骨端線損傷で重要なことは、骨端線の早期閉鎖の恐れの有無と、変形治癒の恐れの有無です。骨端線の早期閉鎖とは、脛骨や腓骨のどちらか一方、もしくは両方の長径成長が早く止まってしまうことで、例えば脛骨の骨端線だけが早期閉鎖を生じ、腓骨の骨端線が成長を続けてしまうと、成長と共に足関節が内反変形を起こしてしまいます。また、脛骨と腓骨の両方が骨端線閉鎖を起こした場合は、足関節の変形は防げても、 早期骨端閉鎖を起こした側の下腿の成長が止まるため、左右の脚長差(きゃくちょうさ:左右の脚の長さに差が生じたこと)を起こします。また、骨折片の転位(折れた骨がずれること)や骨折線が関節軟骨に及ぶ場合などでは、変形治癒を起こす要因となります。

 

成長期の足関節X線画像

成人の足関節X線画像

 
成長期足関節X線画像略図1 成長期足関節X線画像略図2 成長期足関節X線画像略図3
     
成長期足関節X線画像略図4 成長期足関節X線画像略図5 成長期足関節X線画像略図6
     

 診察や治療は整形外科で行われます。接骨院で治療を行う場合は、整形外科医の観察、指示のもとに行われます。
 上図A、B、Cの場合、損傷の程度が比較的軽く、転位があまりなければ、保存療法による整復と固定で経過を観察します。また、AやCで顕著な骨片転位があるとき、外固定で整復位保持が困難な場合は、手術的に金属などの内固定を挿入する場合もあります。 一方Bのケースで、骨端線が顕著に圧迫損傷を生じている場合は、整復、固定を手術的に行うこととなります。
 上図D、Eの場合、転位が少なく、外固定で整復位保持が可能であれば、保存療法による経過観察となります。しかし、転位が大きい場合は、整復および固定を手術的に行うこととなります。
 予後は、上図Aのタイプまたは転位のほとんど無いものは良好です。しかし、転位が顕著な場合は、Bのケースで骨端線の早期閉鎖を生じ、C、D、Eのケースで足関節の変形を生じます。この様な予後の不良なケースについては、整形外科で長期の経過観察を行い、時期を見計らって変形や短縮などの障害に対する手術や装具施行などが行われます。

 

 ※ 外固定と内固定
 外固定とは、ギプスや装具、副子、包帯など体表の外側から固定支持するものをいいます。骨端線離開や骨折などで、骨片の転位の無いもの、あるいは徒手による整復により充分に転位が矯正でき、外固定で整復位保持が得られる場合の適用となります。一方、内固定は、手術的に金属などの固定具を挿入し、直接骨片を固定する方法で、徒手整復が困難な場合や徒手整復が可能でも整復位保持が困難な場合などでは、この内固定が施行されます。

 

 

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Copyright © 2012 秋元接骨院 秋元 英俊 最終更新日2016年9月21日
 
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