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橈骨骨幹部骨折とガレアッジ脱臼骨折child medicine page No.9

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幼小児の橈骨骨幹部単独骨折の概要

橈骨骨幹部単独骨折の発生原因

前腕には橈骨と尺骨の2本の骨が並列して存在しますが、そのうちの橈骨の骨幹部が単独で骨折することがあります。この橈骨骨幹部単独骨折の原因のほとんどは、転倒した時に手を突いて骨折を生じます。
手関節は手根骨(しゅこんこつ)、特に舟状骨・月状骨と橈骨の間で構成されています。そのため、転倒して手を突くと、前腕の遠位(手関節に近い側)では、その衝撃の大部分を橈骨で受け止めます。また、近位(肘関節に近い側)に向かうほど、外力の作用が尺骨側に移っていきます。従って前腕の骨折では遠位側になるほど橈骨の骨折が起こりやすく、逆に近位側になるほど尺骨の骨折が起こりやすくなる傾向があります。
一方、橈骨の性状にも特徴があります。橈骨の骨幹部は近位側ほど丸い筒状を呈しており、その断面では骨質が密接し、密度の濃い緻密質と呼ばれる骨質部分で構成されている部分の割合が多く、逆に遠位側ほど平たい四方形を呈し、その断面では骨質が粗く、海綿状で空洞が多い海面質と呼ばれる骨質部分で構成されている部分の割合が多くなっています。すなわち、遠位側ほど骨質が粗く強度が弱い性状を呈しています。従って、橈骨骨幹部の単独骨折は、骨質が弱く、さらに外力の作用が橈骨に大きく作用する遠位側に起こりやすい傾向があります。

前腕骨回外位骨格図

橈骨骨幹部骨折の発生幾転
橈骨骨幹部若木屈曲骨折

幼小児における橈骨骨幹部骨折の特徴

幼小児の骨は成人と比較して有機質が多く含まれ、柔軟性と弾力性に富んでいます。従って、幼小児における橈骨骨幹部の単独骨折では、ポッキリと折れるのではなく、みずみずしい若木が折れ曲がるような状態となる骨折形態、すなわち若木屈曲骨折 (わかぎくっきょくこっせつ)となることが多くなります。
若木屈曲骨折の転位(骨折による骨のずれ)は、橈骨の骨折部が完全に離断せず、一部の連続性が保たれたまま折れ曲がる状態になります。

橈骨若木屈曲骨折の治療と予後

橈骨単独の若木屈曲骨折は、尺骨頭の脱臼を伴うガレアッジ脱臼骨折(下記参照)の形態に至らなければ屈曲変形も軽度で整復や固定は容易です。
整復は、屈曲変形部分を徒手的に矯正するだけで充分です。固定は、前方(掌側)に屈曲部が突出する後方屈曲型の場合、掌側(手のひらと同じ側=前側)に副子(ふくし:金属などでできた固定具)をあてて回内位で固定します。
一方、後方(背側)に屈曲部が突出する前方屈曲型では、背側(手の甲と同じ側=後側)に副子をあてて回外位で固定します。

 回内・回外運動とは、手のひらを返す動作を行う運動のことで、下の画像のように、手のひらを上に向ける方向へ回旋することを回外(図1)といい、逆に手のひらを下へ向ける方向へ回旋することを回内(図2)といいます。

前腕回外位画像
前腕回内位画像

固定期間は3週〜4週程度を要します。
予後は、比較的良好です。固定除去後しばらくは、前腕の回旋運動(回内・回外運動)の可動域制限がわずかに見られますが、通常は6ヶ月〜1年で自然に正常に戻ります。尚、橈骨の屈曲変形が強く残り、長期の経過観察を経ても改善の見込みが無い場合は、整形外科の手術による矯正を行う場合がありますが、橈骨単独骨折では両前腕骨の骨折と比較して、変形による後遺症を起こす頻度はかなり低いようです。また、骨折部分が完全に離断する完全骨折の形態では、整復位(ずれた骨の位置を矯正した状態)を保持するのが困難で、再転位(骨折片がふたたびずれてしまうこと)を起こす場合は、整形外科にて手術的な整復、固定が施行されます。このような完全骨折の場合、橈骨では骨折片が回旋転位を生じます。この回旋転位(骨が捻れてずれている状態)をほぼ完全に修正しておかないと、前腕の回旋運動が障害され、生涯元にもどらなくなってしまいます。


幼小児のガレアッジ脱臼骨折

幼小児ガレアッジ脱臼骨折の概要

橈骨骨幹部の遠位で単独骨折を起こしたとき、その転位(骨のずれ)が大きいと下橈尺関節の靱帯が損傷し、尺骨頭が脱臼を起こすことがあります。この橈骨骨幹部骨折に伴う下橈尺関節での尺骨脱臼を合併した状態をガレアッジ脱臼骨折といいます。
橈骨の骨折片転位の向きにより、尺骨頭が脱臼する方向も変わりますが、幼小児では橈骨が掌側(前方)へ突出する屈曲転位を生じることが多く、この掌側(前方)凸の屈曲変形の場合は、尺骨頭が掌側(前方)へ脱臼します。

ガレアッジ骨折

橈骨・尺骨間の連結を示す略図

ガレアッジ脱臼骨折の治療と予後

橈骨の屈曲転位部分を矯正・整復することで、脱臼した尺骨も整復されます。整復後、固定中に橈骨が再転位を起こすことがあります。この橈骨の再転位により尺骨も再脱臼を起こすため、固定初期は再転位の有無に重点を置いて患部の観察を行います。
幼小児の場合、予後は比較的良好です。このガレアッジ脱臼骨折では、成人の場合、年齢が高くなるほど下橈尺関節の自然修復が困難となり、尺骨の陳旧性脱臼(尺骨の脱臼が完全に整復できず、そのまま固まってしまった状態)が後遺症として多くなります。従って転位が著しい成人では手術による整復と金属プレートによる内固定の施行により再転位や後遺症を予防します。しかし、幼小児では、下橈尺関節の修復が良好で、整復位保持が充分であれば後遺症を残すことはありません。
尚、整復が不十分で橈骨の変形治癒や尺骨の陳旧性脱臼を生じた場合は、手関節の可動域制限を生じます。
特に手関節の掌屈運動や前腕の回内・回外運動の可動範囲が著しく狭くなります。また、外観は尺骨頭の掌側膨隆が顕著で疼痛を伴います。この様な状態に陥った場合は尺骨遠位端の切除などの手術が検討されます。


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